サステナビリティ × リサイクル
素材を循環させる産業インフラへ。
資源を捨てず「もう一度、素材にする」
ものづくりの現場では、成形不良品やランナー、カラー替え時の端材など、まだ使える素材が「廃棄物」として処理されています。弘英産業は、それらを単なるコストではなく「次の製品を生み出す資源」として捉え直し、樹脂ごとに最適な選別・粉砕・再ペレット化を行うことで、安定した品質のリサイクル原料として国内外の工場へ供給しています。

弘英産業のリサイクルは、「とりあえず砕いて混ぜる」やり方ではなく、素材特性と用途を踏まえた設計から始まります。樹脂の種類・グレード・履歴を丁寧に把握し、用途ごとに再配合レシピを組み立てることで、バージン材に近い加工性と物性を確保します。これにより、家電・建材・産業資材など、厳しい品質要求のある分野でも再生材利用が進み、CO₂排出と原材料コストの双方を削減できます。また、製造元の工場とは、廃棄物処理費用の軽減、トレース可能なマテリアルフローの構築までを含めた「資源循環パートナー」として長期的な関係性を築いています。
KS-WPCがつなぐ「廃プラ」と「街の景観」
弘英産業が展開する木質樹脂材料「KS-WPC」は、廃プラスチックと木粉を原料とした高耐久の複合素材です。土木・建築・外構部材として利用されることで、焼却・埋立に向かっていた廃プラが、公園デッキやフェンス、ベンチなどとして地域の景観を支える存在に生まれ変わります。素材の循環と、長く使い続けられる社会インフラづくりを同時に実現します。

KS-WPCは、廃プラスチックと木質系副産物を独自の配合で組み合わせ、高い耐久性とメンテナンス性を両立した複合素材です。腐食・ささくれ・シロアリの心配が少なく、塗り替えの手間も抑えられるため、従来の木材に比べてライフサイクル全体の環境負荷を低減できます。さらに、原料として回収される廃プラスチックは、工場や物流現場、自治体のごみ処理ルートから発生するものが中心で、単なる「廃棄処理」ではなく「地域資源」として活用されます。弘英産業は、設計段階からリサイクル材の活用提案を行い、施工会社や自治体と連携しながら、街の景観と資源循環を両立するプロジェクトを増やしています。
サーキュラー・ファクトリーという考え方
私たちがめざすのは「廃棄物ゼロの工場」を一社で実現することではありません。国内外の成形工場、原料メーカー、商社、自治体がゆるやかにつながり、それぞれの廃棄物が別の現場の原料として循環していく産業ネットワーク――それを私たちは「サーキュラー・ファクトリー」と呼び、設計・素材・物流・金融までを含めた総合的なリサイクルソリューションを提案しています。

弘英産業は、単に原料を売買する商社ではなく、工場そのものを循環型に変えていく「産業インフラの設計者」でありたいと考えています。原料調達・在庫管理・成形条件・不良品の発生メカニズム・排出物の流れを一連のシステムとして捉え、どこにリサイクルの入り口と出口を設ければ、最もCO₂削減効果と経済性が高まるかを共に検討します。必要に応じて、中古機械やリサイクル設備の導入、海外工場とのマッチング、環境認証やLCAのサポートまで一貫して支援します。こうした取り組みを積み重ねることで、個々の企業を超えた「循環する産業エコシステム」をつくり出し、次世代に誇れるものづくりの姿を形にしていきます。
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